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学習や学校生活に困難を抱える子どもの課題解決のために

富山県内の地方議員(超党派)で構成される「学習や学校生活に困難を抱える子どもの課題解決のためのワーキンググループ第4回研修会」が開催されました。

会の目的は、学習や学校生活に困難を抱える子どもの課題を解決し、全ての子どもが幸せに暮らせる社会の構築を目指すことを目的として平成26年11月から活動しています。私は設立当初から事務局長を務めさせて頂いています。リーダーは武田県議。今回は講師にコミュニティーハウスひとのま代表の宮田隼氏をお迎えし、ひとのまという一軒家からみえるものと題して講演頂きました。

宮田さんは、大学卒業後、愛知県にて教育関連企業に就職。そこで不登校やひきこもりの問題に直面されます。その後、その問題を中心に取り組むことを決め、富山県にて学習塾「寺子屋みやた」を創業。翌年、不登校・ひきこもりのフリースクール「ひとのま学園」をスタート。その翌年、誰もが気軽に使える一軒家「コミュニティーハウスひとのま」をスタートされました。

スタートした頃は、市役所や教育委員会から「不登校を受け入れる場所があるから不登校が増える」校長先生から「うちに不登校はいない」と言われたそうです。でも、経営する塾には不登校がいる…矛盾を感じていらっしゃいました。

塾に通う不登校の子どもの親御さんは「話すところがあって良かった」と言っておられ、裏を返せば、そんな場所が無いということがわかった。今では、市からいろいろな依頼をされるようになり、市の窓口に来られた方の対応が増えてきている。例えば、不登校・ひきこもりの子どもを何とかして欲しいという依頼。

不登校・ひきこもりの子どもと会って話すときに拒否されないためには、趣味を合わせて話すことを心掛けていらっしゃいます。例えば、ネットゲームが好きな子にはチャットで話すところから始める、釣り好きなら釣りを一緒にしたりされているそうです。外に出る一歩として、同じ趣味を持った子や人を連れて行ったり、同じグループに入れることによって楽しさを感じてもらうことが大事。

他にも、少し障がいを持つおばさんが食べ物を欲しいと言って来られたり、税金未納者で市役所へ相談に行けない人の相談(後に生活保護を受けて精神的にも楽になられ仕事に就けるようになった)、安定を拒否する方々がいらっしゃるそうです。

宮田さんは、このような人たちが身近にたくさんいるという現状を知って欲しい。紙で数字を見るのではなく、実際に現場を見に来て何ができるのか考えて解決に向けて手伝って欲しいと言っておられます。行政として何か支援できることは無いか?との問いには、「支援はいらない。支援をもらうといろんな制限ができてしまって、やりたいことができなくなってしまう。これをやってくれと言われるとできないことも出てくる」とのこと。

「悩みを持つ人は何かが心の奥にある」と宮田さん。貧困やDVなど社会問題が原因だと言われます。

私ができることとして感じたことは、まずは現場を見せて頂く。そして自分に何ができるか考える。政治家はたくさんの人脈、人との繋がりを持っているので問題を解決するために誰と行動すれば良いかを考え行動に移すことだと思います。また情報発信力もあるので、様々な場面で不登校・ひきこもりをはじめ悩みを抱える方がいらっしゃる現状を知って頂けるよう伝えていこうと思います。