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ひとり親家庭向け支援策

ひとり親家庭と聞いて皆さんはどのような問題を想像されますか?

貧困や孤独、仕事から帰ってきて子育ての繰り返しで毎日が過ぎていくとも言われています。
そもそも富山県内にひとり親家庭はどれだけあるのか、その実態はどうなっているのか、まずは見てみましょう。

富山県のひとり親家庭の世帯数は、平成25年5月末現在で母子家庭が8,082世帯、父子家庭が840世帯の計8,922世帯で全世帯数に対する割合は2.3%です。

富山県ひとり親家庭等実態調査(平成25年度実施)による就業状況については、仕事を持っている人の割合が母子家庭、父子家庭ともに9割以上ですが、雇用形態としては母子家庭、父子家庭共に正社員、正職員の割合が最も高く、それぞれ50.2%、71.4%となっていますが、母子家庭では臨時・パートの割合が32.7%と高くなっています。

また、世帯収入については、母子家庭の母の約4割は年間就労収入が200万円未満となっています。

県内にもひとり親世帯は一定数あり、その世帯収入も充分ではないことが数値からわかります。何らかの対策が必要であります。

そのような中、都市部を中心に、シングルマザー向けのシェアハウスが広がっています。シェアハウスに住むことによって、家賃、共益費などの分担による軽減や、入居者の同士の助け合いによって子育て負担の軽減などがメリットとしてされているようです。また、ひとり親として抱える悩みを共有し、相談する相手や環境があることも大変喜ばれているそうです。また、学習支援をしてくれるボランティアや地域の方が運営する学童保育も併設されているシェアハウスもあり、運営する側と利用する側、双方にとってメリットがあるとも言われています。

このようなシェアハウスは、経済的負担や子育て負担の軽減に効果があると考えます。群馬県では、県営住宅をシェアハウスに改修し母子家庭が共同で暮らすシェアハウスを試験導入されています。富山でも、県営市営住宅を改修してシェアハウスを導入したり、空き家を改修してシェアハウスを運営する企業などに支援をするなど検討していくべきです。

ひとり親になる社会的要因も様々ありますので、今回のような対策もおこないながら、根本である問題が少しでも少なくするための対策も合わせておこなっていくことが最も重要だと考えます。

以下、群馬県が実施するシェアハウスの取り組みについて

■母子家庭向けシェアハウス
 群馬県営住宅を改修
幼い子どもがいる母子家庭の支援に向け、群馬県は2019年夏から、県営住宅内に母子家庭が共同で暮らすシェアハウスを試験導入する。貧困や孤独といった問題を抱える母子らが、互いに支え合いながら生活できる場を提供し、負担の軽減などを図る。国土交通省住宅総合整備課は「母子家庭を対象とした公営住宅のシェアハウスは聞いたことがない」としている。
県子育て・青少年課によると、対象は子どもが小学生以下の母子家庭で、7世帯の入居を予定。前橋市内にある県営住宅(5階建て)の3階に8室を設け、7室を居住用の1LDKに改修し、1室を共有リビング(キッチン付き)に充てる。住民以外は入れないようにセキュリティーを強化する。家賃は未定。
県内の母子家庭は、2万2,499世帯で全世帯の2.88%(2017年8月現在)。
県の2016年度の調査では年収300万円未満の世帯が約8割を占め、母親の職業はパートなど非正規が多かった。母子家庭の34%が「子育てを手伝ってくれる人がいない」と回答しており。同課は「県営住宅を活用しながら子育ての負担軽減にもつながれば」としている。