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文化財の保護支援策について

皆さんの地域に慰霊碑はありますか?
慰霊碑とは、戦死した郷土の兵士を慰霊する碑のことで、県内各地に多数あります。


海老江地区にある平和観音像


片口地区にある戦没者慰霊碑

慰霊碑の維持管理は、戦死された方の身内の方々で構成される地元遺族会が担っていますが、会員の減少、高齢化によって負担は年々重たくなってきています。

特に問題視されているのは、老朽化した慰霊碑の取扱いについてです。倒壊の恐れのある慰霊碑を修繕しようにも多額の費用がかかります。その費用を行政に負担してもらおうにも、建てたのは遺族会なので県や市に管理責任は無いと回答されてしまいます。行政は問題を理解しているものの、財政難な中で、あれもこれも負担すると何から何まで行政頼みになってキリがなくなってしまう…と頭を抱えています。

そのような中、京都では画期的な取り組みをおこなっている団体がありました。
寺社など文化財の修繕費を、インターネットで不特定多数の人から資金を集めるクラウドファンディングを使用して募っていくという取り組みです。

どれだけの方が趣旨に賛同してもらえるのか取り組んでみないとわかりませんが、手法としては面白いと思いました。また、クラウドファンディングをきっかけに、戦争について考えるきっかけにもなります。なぜ戦争が始まったのか、なぜ戦わなければいけなかったのか、知る機会にもなるのではないでしょうか。

クラウドファンディングで全ての問題が解決できるとは思っていませんが、1つの画期的な取り組みとして参考にし、まず取り組んでみることが大事です。

以下、クラウドファンディングを活用した文化財支援の取り組みについて。

■古都の文化財に新たな支援
「京都 修復費ネットで募る(全国初)」

公益財団法人京都古文化保存協会はインターネットで不特定多数の人から資金を集めるクラウドファンディングで、京都府内の文化財の修復費を募る取り組みを始めた。協会によると、文化財保護に特化したクラウドファンディングは全国初。自前で修繕できない小規模な寺社の負担を軽くする狙いがある。
文化財保護の寄付金は2019年3月まで募り、目標金額は1,200万円。1口3,000円から受け付ける。
寄付金は、協会の会員である京都府内の370か所の寺社などが保有する文化財の維持、修理を中心に使う。通常、国宝や重要文化財に指定されている美術品や建造物を修繕する場合、おおよそ半額は国や府の助成金で賄われるケースが多いが、残りは自己負担となる。
京都の文化財保護を目的に寄付をする場合、これまでは府へのふるさと納税などに限られていた。協会はインターネットの活用で、幅広い層からの寄付を期待しており、後藤事務局長は「若者に文化財の未来を考えてもらうきっかけにもしたい」と話す。