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県内高校卒業者の進路状況を見て

人口減少が問題になっているといことは、既に多くの方が周知のことであります。

人口減少には自然減と社会減の2つの要素があります。
自然減とは、お亡くなりになる方による人口の減少。
社会減とは、生活をするうえで何らかの理由によって住民票を移すことによる人口減少です。

自然減はどうしようもありませんが、社会減には何らかの対策ができるのではないかと思います。
いろいろなデータを見ていると、社会減が発生するタイミングがあります。それは、進学・就職のタイミングです。県外への進学や、進学先の他県で就職するときに住所を移す方が多くいらっしゃいます。

進学で県外に行くことについて否定はしません。普段生活したことのない地で、1人暮らしすることで多くの学びも得られると思ってます。また、生まれ育った故郷の良さを再認識することもできます。しかし、これが普段から簡単に行き来することができる地だとすると話は違ってきます。

県内の高校生が進学する先で多いのは、関東よりも石川県の方が多いのです。私個人の考えですが、関東であれば普段体験することが無い場所が多くありますし、気候なども全く違うので今までにない多くの経験を得ることができると思います。しかし、同じ北陸で、数時間で行き来することができる石川県に行くということは少し残念です。それで就職の際に富山を選んでもらえるのであれば良いのですが、必ずしもそうではありません。

また、石川県に進学する性別と学部についてですが、進学する性別では女性が圧倒的に多く、学部については医療、看護関係が多く占めています。ということは、県内に魅力的でニーズに応えられる学校が無いということです・・・

であれば、富山県内に魅力的でニーズに応えることができる医療、看護関係の学部を新設すれば社会減にも貢献することができるわけです。

そこで新設に至ったのが、富山県立大学の看護学部です。

富山県立大学 看護学部ホームページ
https://www.pu-toyama.ac.jp/nursing/

2019年4月に開校、1学年120人でスタートする予定です。
時代のニーズに合わせて、魅力的な学校として成長し、優秀な人材を県内に輩出していただくことを期待しています。



以下、県が発表した調査結果について。

■県内高等学校卒業者進路状況調査結果
【卒郷社の進路状況】
・高等学校卒業者数は9,195人(男子4,558人、女子4,637人)で前年より80人増加。
・大学への進学は4,770人で前年より10人増(進学率は51,9%で全国第22位)
・専修学校への進学・入学者数は2,038人で前年より83人増加。
・就職者数は2,017人で前年より17人減少した。

【大学学部・短大本科の所在地別の状況】
・富山県内に進学した者の割合は24.9%(前年26.9%)で前年より2.0ポイント低下。県外については、関東地区が21.8%(前年22.2%)、中部地区が12.0%(前年12.4%)、近畿地区が11.0%(前年同率)となっている。

H30年度実数
 富山県 1,168人
 石川県 1,027人
 福井県 90人
 新潟県 147人
 関東  1,026人
 中部  565人
 近畿  517人
 その他 160人

【専修学校などへの進学・入学の状況】
・専修学校などへの進学・入学者2,038人のうち、医療関係が24.4%(前年23.3%)と最も高く、次いで予備校が15.9%(前年22.4%)で、工業関係が14.2%(前年12.5%)などとなっている。

 医療関係 24.4%
 予備校  15.9%
 工業関係 14.2%
 衛生関係 13.4%
 商業実務関係 11.6%
 服飾家政関係 4.2%
 教育関係 2.2%
 農業関係 0.8%
 社会福祉関係 0.7%
 文化・その他 12.6%

【就職 職業別の状況】
・就職者を職業別に見ると、生産工程従事者が56.1%(前年53.9%)と最も高く、次いでサービス職業事業者が7.9%(前年10.8%)、専務従事者が7.1%(前年6.7%)、建設・採掘従事者が7.0%(前年5.4%)などとなっている。